iPhone 6s から iPhone 11 への買い替え。良かった点と悪かった点。

iPhone 6sのミュートボタンが接触不良気味になってきたので、4年ぶりにiPhone 11に買い替えました。この4年で機能も大きさもかなり変わりましたが、その良かった点、悪かった点をご紹介します。

iPhone 6sからiPhone 11に変えて、良かった点

画面が大きい。

最初はその画面の巨大さに驚くけれど、iPhone 11をしばらく使ってから6sに戻ると、ミニチュアモデルかと思うほどに小さく感じます。地図アプリを使ってみると、表示できる範囲が広がっているので、明らかに便利です。今まではどちらかというとコンパクト主義者だったけれど、実際に使ってみると、画面の大きさは正義ですw

iPhone 6sで東京駅の周辺を表示した様子。



iPhone 11で東京駅をiPhone 6sと同じ大きさに合わせると、こんなに広い範囲が表示されます。画面が大きいことによる情報量のアップは大きな利点です。



超広角を加えた2眼カメラが面白い

3眼カメラのProではないので、カメラは標準(広角)と超広角の2つです。でも、この選択は正解。それなりの画素数があれば、ズームはトリミングである程度代用できるけれど、標準レンズで写せない範囲まで撮れる超広角は代用しようがありません。今まで撮れなかった写真が撮れるというのは、単純に面白いです。

標準の広角レンズではこんな風に写るCoCo壱番屋のカツカレーが、、、



iPhone 11の超広角カメラではこんなに広範囲に写せます。まるでカレーの湖です。

これは作例がアレですが(笑)、風景撮影では、この超広角が大きな威力を発揮するはずです。

※これでは超広角の良さが伝わらないので、新宿で街の風景を試し撮りしました



暗闇で昼間のように写真を撮れる、ナイトモードが凄い

暗い場所でも明るく撮れる、ナイトモードが予想以上に凄いです。

まずは、夜の部屋で蛍光灯を点けて、iPhone 11で普通に撮ったのが、この写真。撮影条件を考えると、充分に綺麗に写っています。なお、トリミングをしただけで、色調は一切修正していません。



次に、蛍光灯を消して、廊下から漏れる僅かな光のみで、iPhone 6sを使って撮影してみました。真っ暗で何も見えませんね。



それでは、iPhone 11のナイトモードを使って撮影してみましょう。といっても、何か特別な準備の必要はなく、普通にカメラを起動して撮影するだけ。iPhoneがナイトモードが必要だと判断すると、画面左上(写真では左下)に、何秒間カメラを構えたらいいかの秒数が、黄色く表示されます。



この状態でシャッターボタンをタップすると、シャッターボタンの上(写真では左)に、指定された秒数までのカウントダウン表示が出ます。あとはカウントダウンが0になるまで、iPhoneを動かさないように、そのままじっと待つだけです。



撮れた写真がこちら。ピントやディテールの甘さはありますが、肉眼でもよく見えない僅かな光の中で、蛍光灯の下で撮った最初の写真に近いレベルの明るさの写真が撮れました。これは単純に凄いです。6sではどう頑張っても撮れない写真です。

これだけ明るく写るなら、子供の寝顔や、夜の街で出会った猫なんかもバッチリ撮れそうですね。



モバイルSuicaが超便利

ずっと憧れていた、駅の改札をiPhoneでピッと通過する姿。iPhone 6sではできなかったこれが、やっとできるようになりました。しかもWalletアプリに登録したクレジットカードで、どこでもチャージができるというのがまた素晴らしいです。

今までもSuicaカードにオートチャージを設定していたけれど、平日はJRを使用しない生活なので、オートチャージされるチャンスが少なかったのです。そのため、いざSuicaで支払おうと思っても、残高不足になるケースが度々発生していました。

でも、モバイルSuicaなら、改札を通ったり券売機でクレジットチャージする必要なしで、いつでもどこでもチャージができます。Suicaの弱点のひとつが2万円というチャージ上限ですが、必要なときにその場でチャージできるのならば、その弱点はかなり解消できます。

また、Walletアプリに登録したSuicaで「エクスプレスカード設定」をオンにしておくと、iPhoneの画面を表示する必要なしでSuica機能を使えるのもよくできています。駅の改札やお店のレジで、いちいちアプリを立ち上げるのは面倒ですもんね。

Walletアプリに登録するモバイルSuicaのチャージ用クレジットカードは、こちらがおすすめ↓



ホームボタンが無くても問題なし

多くの人が言っているように、ホームボタンが無いのは数時間も使っていれば余裕で慣れます。というか、6sに戻ると、いちいち力を入れてホームボタンを押すのが面倒にすら感じます。ホームボタン大好き派だったけれど、あっという間に不要派に転身しましたw



フェイスIDが意外と便利

指紋認証の方が絶対に便利派でしたが、これも数時間で慣れます。慣れるというか、普通にiPhoneを持って、画面下から上へと指をスワイプすれば、認証している実感すら無く、自然に画面が表示されます。そのスピードと精度には、全く不満がありません。明かりのない夜の部屋でも問題はありません。ただ、マスクをすると認識できないようなので、インフルエンザや花粉のシーズンは、ちょっと不便かもしれません。



バッテリーが驚くほど長持ち

iPhone 6sのバッテリーが弱っていたせいもあるでしょうが、バッテリーは驚くほど長持ちします。会社に行って帰るだけの平日なら、3日くらいは電池が持ちそうな勢いです。行き帰りにSpotifyをBluetoothイヤフォンで聞きながらポケモンGO プラスでポケモンをゲットして、電車の中では普通にSNSやニュースサイトを見て、お昼休みと帰宅後にもちょっと使って、という感じで、寝る前に70%くらいの残量です。どんなに高機能であろうと、電池がなければただの板なので、バッテリーが長持ちするのは最重要項目です。



防水対応になった

地味ながら嬉しいのが、IP68等級の防沫性能、耐水性能、防塵性能になったこと。最大水深2メートルで、最大30分まで耐えられる設計になっています。iPhone 6sは防水対応ではないため、小雨の中で傘を差さずに使うのはためらわれたし、濡れた手でつかむのもご法度でした。

でもiPhone 11なら多少の雨でも大丈夫。濡れた手でつかむのも平気なはず。汚れたら水で洗うこともできるし、万が一、トイレに落としても、綺麗に洗って使えるという心強さもありますw

とはいえ、カバーのないライトニング端子やスピーカーを見ると、なんとなく不安で、なるべく濡らさないように使ってしまいそうです。




内蔵スピーカーの音が良くなった

iPhone 6sでは本体の下部にひとつだけだったスピーカーが2つに増えました。増えたひとつとは、電話として使うときに耳に当てる部分のスピーカー。今までそんな風に考えたことはなかったけれど、なるほど、言われてみれば確かにここもスピーカーです。



ということで、本体を横向きに置いて動画を楽しむ場合などには、左右2ヶ所のスピーカーから音がステレオで再生されるようになりました。スピーカーの向きはひとつは正面、もうひとつは横向きに付いているので音のバランスが崩れそうですが、そこは上手く調整されてるようで、音の中心はちゃんと画面の中央に落ち着いています。

スピーカーのサイズそのものが小さいのでズンズン響く低音は出ないといった限界はありますが、iPhone 6sと比べたら段違いに音が良くなっています。単純にスピーカーが2個に増えて音圧が増しただけではない進化を感じます。ちょっとした動画なら、iPhoneのスピーカーだけで充分楽しめそうです。



スクリーンショットを撮るのが楽

ホームボタンが無くなったために、スクリーンショットは右の電源ボタンと、左のボリュームアップボタンの同時押しに変わりました。この2つのボタンは位置的に左右対象の位置にあるので、両側から挟むように押せます。6sではホームボタンを奥へ、電源ボタンを左へと、異なる方向に向かって不自然に力を入れていましたが、両側から挟んで押し込む方がはるかに楽です。



iPhone 6sよりも滑りにくい

iPhone 6sのアルミのボディは、つるつると非常に滑りやすくて不安でしたが、背面がガラスになったiPhone 11は、手にしっとりと吸い付く感じで、意外と滑りにくいです。そのため、大きくて重くなった割には、それほど持ちにくさは感じません。



iPhone 6sからiPhone11に替えて悪かった点

サイズが大きい

当たり前だけど、6sと比べると、大人と子供の差くらに大きいです。片手で操作するにはギリギリのサイズでしょう。ちなみに、iPhone 11 ProはiPhone 11よりもひと回り小さくて、持ってみると、僕の手にはとても自然に馴染みました。お金さえあれば、持ちやすくて、カメラも3眼に増えるProがおすすめです。



参考までに、手元にあったiPhone 3GSとiPhone 11を並べて撮ってみました。この10年で大きくなりましたね〜。



重い

大きいんだから当たり前だけど、重いです。iPhone 6sを2台持っているかのような印象です。僕はiPhone 3GSのときから基本的にケースは付けない主義だからまだいいけれど、これにケースを付けたら、重さも大きさもかなりなものになりそうですね。とはいえ、なんとか許容できるギリギリの重さではあります。



Bluetoothイヤフォンの音が良くない

iPhoneは音楽プレイヤーとして決して好きな音ではありませんが、Bluetoothを通した音は本当に好みに合いません。全体的に高音側にキンキンと上ずった感じがして、中音域の艶やかさが足りなくて、低音はぼわんぼわんと不明瞭に響きます。この傾向はiPhone 6sから変わっていないと思います。買い替えで少しは良くなるのではないかという期待は裏切られました。

おそらくですが、これはBluetoothの転送コーデックがAACのため。aptXに変われば、少なからず音が良くなるんじゃないかと予想していますが、どうにもaptXに対応する気はないようです。イヤフォンジャックを無くしたなら、せめて今ある上位の規格を採用して欲しいです。

※iPhone 6sとワイヤレスイヤフォンを接続してみた記事はこちら↓




机に置くときにカメラが邪魔

これはiPhone 6sでも同じですが、iPhone 11はカメラの出っ張りが大きくなった分、邪魔感が大幅にアップしています。写真を見ての通り、四角いカメラユニットの台座、レンズの周囲、レンズのガラスと、3段階に高くなっていて、机に置いたまま操作をすると、6sよりもガタガタと大きく揺れて非常に使いにくいです。



対策としてはカメラの段差を解消するようなケースを付けるのが一番でしょうが、ケースレス派の僕としては、カメラの反対側に涙目でも付けて、机に置いて操作するときのガタガタを抑える手もあるかな、などと考えています。



※涙目とは、扉が壁に当たる場所などに傷つき防止のために貼る、柔らかい円形のシールです。

※後日、実際にiPhone 11の背面にクッションゴムを貼ってみました



コントロールセンターを出しにくい

画面を下から上にスワイプする動作がホームボタンに割り振られたために、コントロールセンターは画面右上から下にスワイプする方法に変わりました。でもサイズが大きいために、片手では画面右上まで指が届きません。両手操作が必要なために、すっと出せないのはちょっと面倒ですね。



電池残量のパーセントが表示されない

画面上部の中央が通話用スピーカーやらカメラやらに取られてしまったために、左右に残された僅かなスペースには、電池残量のパーセントを表示する余裕がなくなってしまいました。コントロールセンターを出せば表示されますが、上に書いたように、そのコントロールセンターを出すのがちょっと面倒です。ざっくりとしか残量の分からない電池のアイコンよりも、パーセントを数字で表示した方がいいと重います。Bluetoothの接続やアラームの設定状態も、コントロールセンターを出さないと表示されないので不便です。



ぱっと見でiPhoneの上下がわからない

ボディカラーがブラックのせいもあるでしょうが、ほらこの通り、画面が点いていないと、どっちが上でどっちが下か全然わかりませんw 6sはホームボタンがあるからすぐにわかるけれど、正面から見たiPhone 11はただの黒い板です。そのため、机から取り上げて使おうと思うと、上下逆さまに持っていて画面を開けないということが度々起こっています。シンプルなのもいいけれど、何か少しは上下の目印があってもよかったんじゃないでょうかね。



iPhone 11への買い替えは成功? 失敗?

iPhone 6sからiPhone 11への買い替えを成功と感じるかどうか。それは、この大きさと重さを許容できるかどうかに掛かっています。許容できれば、iPhone 6sから大幅に進化した機能に満足できるだろうし、反対に許容できなければ、どんなに性能が良くても、ずっと不満を持ちながら使い続けることになります。

で、僕の場合はどうかと言えば、それはもう、大成功です。確かにサイズの大きさと重さには戸惑いもあるけれど、4年分の進化はやはり大きいです。後日、背面に涙目(クッションゴム)を貼ったことで、その持ちにくさも大きく改善されました。ホームボタンの廃止やフェイスIDといった不安要素も、全然問題なしです。総合的に考えて、デメリットよりもメリットの方が、圧倒的に多いです。製品発表前は、最後のホームボタンモデルとなる割安になったiPhone 8を買う選択を考えていたけれど、予想外に下がった価格のせいで衝動的に買ってしまったiPhone 11。でもその選択は大正解でした。

ちなみに、今回初めてキャリアではなくてApple StoreでSIMフリーモデルを買いました。ちゃんと使えるかという不安はあったものの、拍子抜けするほど何の問題もないまま、あっけなく機種変更できました。キャリアでの通信料からの割引がなくなった今、いつでもキャリアを変更できるSIMフリーモデルを選ぶ方が、精神的にも楽そうですね。

(おしまい)

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