【2020年夏】暑くても快適なマスクはどれ?通気性や快適性を比較してみた。


新型コロナ対策として、マスクの着用が必須となっている2020年の夏。とはいえ、30度を超える気温の中でのマスクは、正直言ってかなり辛いものがあります。マスクによって、熱中症の危険性が高まることも心配です。そこで、夏に少しでも快適に着けられるマスクはないかと、色々と試してみました。

夏用のマスクとして重視したのは、通気性や快適性。新型コロナ感染防止の点では、ウイルスの侵入を防ぐことよりも、自分からの飛沫抑制を目的として考えています。

それでは、ひとつずつ紹介していきましょう!

ポリウレタンマスク


街を歩けば、多くの人が使っているのが、写真のようなポリウレタンマスク。特に若い世代での利用率は非常に高く感じます。何故、そんなにたくさんの人が使っているのか? 答えは、試してみればすぐに分かります。

とにかく、ポリウレタン100%のマスクは、通気性が抜群に高いです。全く呼吸の妨げにならず、眼鏡も曇りません。呼吸の楽さを重視するなら、このマスクを超える製品はないでしょう。いきなり結論のようなことを言ってしまうと、夏の暑さの中、外を歩くときにマスクをしなければいけない状況であれば、熱中症対策の観点からは、ポリウレタンマスクが最適です。また、製品によりますが、カラーバリエーションが豊富なのもポイントです。


そんなポリウレタンマスクの一番大きな欠点は、ポリウレタン特有の匂いです。これがダメだと機能的に良くてもダメだと思います。また、ポリウレタンの特性上、洗って干す度に、黄色く変色していきます。全体的な伸縮性はありますが、サイズが合わないと、隙間ができやすかったり、逆にきつくて耳が痛くなる可能性があります。通気性と引き換えに、スカスカなスポンジのような素材なので、飛沫抑制効果には、やや不安感もあります。

とはいえ、匂いは馴れの問題もありますし、室内では気になっても、外を歩いているときにはあまり気にならない気がします。変色も、白や薄い色だと目立ちますが、グレーや黒といった濃い色を選べば、それほど気にする必要はないでしょう。なお、変色を防ぐには紫外線を避けた陰干しがいいようです。


素材:ポリウレタン
洗える?:中性洗剤で手洗い可。繰り返し使用回数の上限は明記されていないが、変色や伸縮性の低下のため、洗って使えるのは3~7回程度?
通気性:☆☆☆☆☆ ダントツのナンバーワン
UVカット:製品や色によって異なるが、ありの場合が多い。
ノーズワイヤー:なし
伸縮性:☆☆☆☆ サイズが合えば、耳は痛くなりにくい。
肌触り:やや粗めのスポンジ感。
着け心地:全体的に伸縮性があり、サイズが合えばフィット感が高い。呼吸が抜群に楽。
その他の特徴:3枚入りで数百円程度と、比較的安価。カラーバリエーションが豊富。匂いが気になる。変色する。


広げてみると、こんな感じ。ファッションに合わせてカラーを選ぶ楽しさもあります。



ポリエステル+ポリウレタン「RURURU-MASK」


「のび」「洗え」「繰り返しつかえ」という「RURURU-MASK」。ポリエステルとポリウレタンの混合生地のマスクです。スカスカなスポンジ状のポリウレタンマスクと比べると、生地の密度は高め。この製品には素材の比率表示がありませんが、この2種の混合の場合、ポリエステルの比率が90%前後の製品が多いようです。価格は1枚で400円前後だったと思います。

使用比率が低いためだと思われますが、ポリウレタン特有の匂いはあまりありません。一方、ポリエステルの特徴なのか、生地は非常になめらかで、気持ちのいい肌触りです。通気性はそこそこあり、息苦しさは控えめです。


ただし、この製品の場合、生地が薄く、口の動きに合わせてマスクがペコペコと動いてしまうのが難点。また、裏側にフィルターを入れるためのポケットが付いているのですが、このポケットが上下でしか止められていないために、ペコペコと動く上に、口の周りにまとわりつきます。生地に伸縮性はありますが、ゆとりのあるサイズを選んでしまうと、フィット感はそれほど高くなく、かなりルーズな付け心地になります。通気性のある割れたゴム風船を口に当てているような感覚です。個人的には、あまり好みに合いませんでした。


素材:ポリエステル・ポリウレタン(比率不明)
洗える?:手洗い可。繰り返し使用回数の明記なし。
通気性:☆☆☆☆
UVカット:あり
ノーズワイヤー:なし
伸縮性:☆☆☆☆
肌触り:なめらか
着け心地:全体的に伸縮性はあるが、生地が薄くて、通気性のあるゴム風船のような感じ。フィット感を求めるならジャストサイズを選ぶ必要あり。
その他の特徴:生地が薄くて、口の動きに合わせてマスクがペコペコ動く。口の周りにまとわりつく。


広げるとこんな感じ。なめらかで肌触りは良好。


裏側。真ん中は必要に応じてフィルターを入れられるよう、2重になっています。


この2重になった内側の生地が、口のまわりにまとわりつきます。



ポリエステル+ポリウレタン「LOOKA ルカ デザインマスク」


次にご紹介するのは、ポリエステル+ポリウレタン素材の「LOOKA ルカ デザインマスク」。素材としては「RURURU-MASK」と同じ組み合わせですが、大きく違うのは生地の厚さ。「RURURU-MASK」が薄いゴムのような生地なのに対して、このマスクの生地は1.5mmほどの厚さがあり、しっかりとした綿布のような感じです。

生地に厚さがあるため、通気性はそれほど高くはありません。一方で、生地が厚くしっかりとしているために、立体構造が保持されて、口の前に空間ができます。そのため、生地が口にまとわりつくことがありません。

肌にベタベタとまとわりついてくる鬱陶しさがないというのは、非常に嬉しいポイントです。生地もなめらかで肌触りがよく、着けていることによるストレスが、他のマスクよりも圧倒的に低く感じます。極端に言えば、マスクの存在を忘れてしまうような印象です。

価格は1枚1,500円程度と、他の商品と比べてかなり高価。とはいえ、販売サイトには3ヶ月間洗って繰り返し使えば一般的なマスクよりも断然経済的との表記があるので、そのくらいは問題なく使えそうです。

生地には伸縮性がありますが、それほど自由には伸びません。自分の顔にぴったりのサイズ選びが重要になります。また、鼻の脇には、若干隙間ができます。


そして、もうひとつ気に入っているのが、形の良さ。着けてみるとわかりますが、あごのラインがシャープで、立体感をしっかり保つ中央の縫い目から耳かけまで、全くたるみのない、非常にすっきりとした見た目になります。これも、生地が厚くしっかりしているからこそ可能なのだと思います。また、白以外にも、色やデザインに様々なバリエーションがあり、若い人ならファッションに合わせて選ぶ楽しさがあるでしょう。


素材:ポリエステル90%、ポリウレタン10%
洗える?:手洗い可。販売サイトには、3ヶ月は繰り返し使えるとの表記あり。
通気性:☆☆☆
UVカット:あり
ノーズワイヤー:なし
伸縮性:☆☆☆
肌触り:なめらか
着け心地:生地が厚めなため通気性はやや劣る。その分、口の前にしっかりと空間ができるため、生地がまとわりつく不快感がない。サイズが合えば、フィット感は良好。鼻の脇には、やや隙間ができる。
その他の特徴:着けた際の形がシャープでお洒落。様々なカラー・デザインバリエーションもあり。



パッケージはこんな感じ。価格が高めなこともあって、なかなかお洒落な雰囲気。韓国製です。


左右のパーツを真ん中で縫い合わせた構造。かなりしっかりと縫われています。


広げたところ。生地が厚くしっかりしているので、中央の縫い目部分がしっかり立ちます。


裏側。なめらかな肌触りで、着け心地がいいのも嬉しいところ。


薄い生地のマスクと違って、立体感を保ったまま、口の前にしっかりと空間ができます。口の動きに合わせて生地がペコペコしたり、口の周りにまとわりつくことはありません。


生地のアップ。ポリエステルとポリウレタンの混合生地ですが、厚めの綿のような素材感です。それでいて、生地の伸縮性もあります。


上が4回洗ったもの。下が開封直後の新品。古い方は若干黄色くなっていますが、ポリウレタンのマスクに比べれば、変色の度合いはかなり小さいです。



ポリエステル+ポリウレタン「BETTE MASK」



LOOKAのデザインマスクと似ていますが、もう少し生地が薄めで、鼻を上の方まで覆う形なのが、このマスク。ポリエステル+ポリウレタンという素材も同じです。1.5mmほどあるLOOKAのデザインマスクと比べると、生地はやや薄くて、1mmほど。その分、通気性は上回っています。また、LOOKAのデザインマスクは上部のラインが直線的ですが、こちらは鼻に当る中央部分が山形になっていて、より鼻にフィットします。中央部は縫い合わせではなくて、熱で圧着した感じです。

着けた感じは良好です。フィット感が高くて、肌触りがよくて、通気性も充分にあります。立体的な構造のため、口の前にきちんと空間ができて、生地がまとわりつく不快感は少なめです。全体的に、LOOKAのデザインマスクを、もう少し軽い感じにした印象です。


欠点をあげるならば、生地がやや薄めなために、話をしたり息をしたりでマスクがペコペコ動くこと。特に、息を吸ったときに生地が顔にへばりついて、口や鼻の形が、生地の凸凹となって浮かび上がってしまうことがあります。また、3ヶ月使えるというLOOKAのデザインマスクと比べて、繰り返し使用回数が10回と説明されていることも、物足りなく感じます。とはいえ、価格は3枚セットで900円ほどでしたので、それほどコスパが悪いわけではありません。

こちらも白以外にピンクや黒といったカラーバリエーションがあり、同じような商品がいろいろなメーカーから発売されているようです。


素材:ポリエステル93%、ポリウレタン7%
洗える?:手洗い可。繰り返し使用可能回数は10回。
通気性:☆☆☆☆
UVカット:あり
ノーズワイヤー:なし
伸縮性:☆☆☆
肌触り:なめらか
着け心地:フィット感が高く、通気性と肌触りは良好。口の前に空間ができるが、生地は呼吸でややペコペコする。
その他の特徴:接触冷感素材で、心なしか冷たく感じないこともない。カラーバリエーションあり。多数のメーカーから同様の製品が出ている模様。


パッケージはなかなかお洒落。3枚入りです。


裏面を見ると中国製ということが分かります。シールの貼り方が雑(笑。


広げたところ。中央が弧を描いて立体的に圧着されているので、口の前に空間ができます。


生地のアップ。ポリエステル主体ですが、綿のような生地感です。



アイスシルクコットン「洗える冷感マスク」


夏用を謳った、洗える冷感マスク。ひんやり感じるという接触冷感の生地を使用しています。表地はメッシュ状の綿素材。裏側の生地は薄くてなめらかですが、表地がメッシュのため、実質的な防護壁は、この薄い裏地1枚だけになります。その分、通気性は良く、息苦しさは控えめ。接触冷感の効果は、言われればあるかな、という感じです。

メッシュ状の表地に伸縮性はなく、裏地はポリエステル素材のような伸縮性のある生地になっています。ノーズワイヤーはありませんが、立体構造になっているのと伸縮性のある裏地のお陰で、フィット感は良好です。耳掛けの長さが調整可能という気遣いもあります。縫製はやや粗く、センターの縫い目は曲がっているし、糸が何ヶ所も飛び出ています。

素材や機能説明はパッケージに一切表記がなく、説明書等の同梱物もなし。マスクの上下の説明もありませんが、上下対象で、どちらが上でも大丈夫なようです。全体的に、工場で作っている製品というよりは、手作り品的な印象です。価格は3枚で1,500円ほど。洗って使える布製マスクとしては、納得できる範囲です。


製品説明が全くないため不安感はありますが、使ってみた感じは悪くはなく、通気性や肌触りは良好です。ただ、ポリエステル系と思われるやわらかい裏地が口の周りにまとわりつくのが、個人的に苦手でした。薄手で伸縮性のある生地を使ったマスクは、このまとわりつき感が好みの分かれ目かもしれません。


素材:綿(裏地はポリエステル素材の生地?)
洗える?:手洗い可。繰り返し使用回数の明記なし。
通気性:☆☆☆☆
UVカット:あり
ノーズワイヤー:なし
伸縮性:表地は×。裏地は☆☆☆ 耳掛けはゴムで、長さの調整も可能。
肌触り:なめらか
着け心地:通気性、フィット感ともに良好。裏地はポリエステル素材のようで、肌触りも良い。裏地がやわらかいため、口の周りにまとわりつく感じあり。
その他の特徴:接触冷感機能のある生地で、ややひんやり感あり。


表地はメッシュ状の綿素材。通気性はバッチリです。


製品パッケージや販売サイトに各部の素材説明がないため、はっきりとはわかりませんが、裏地は綿ではなく、ポリエルテル系素材のように見えます。伸縮性があり、肌触りはなめらか。


耳掛けのゴムには、長さ調節用のアジャスターが付いています。これはありがたい気遣いです。



(番外編)鎌倉シャツの「シャツ屋がつくるマスク」


夏向けの製品ではないので番外編にはなりますが、シャツ屋である鎌倉シャツが作った、「シャツ屋がつくるマスク」もご紹介しておきます。シャツ生地を使ったお洒落感が話題となり、2020年4月17日の予約開始から5日で完売したことで有名なこのマスク。価格は同一柄の3枚セットで2,750円。ちょっと高いけれど、洗って何度も使えると思えば、納得できる価格です。

ラインナップには、ブルーや柄物の生地を使ったお洒落なものもありましたが、予約に出遅れたために、購入できたのは白無地のもの。とはいえ、仕事中に使うことを考えると、一見、不織布マスクと変わらない見た目の白が、一番無難だと思います。

何とか予約はできたものの、届いたのは6月20日。そもそも夏向けに作られた製品ではないので、出勤時に使ってみた感想は、「蒸れて暑い!笑」。表側は面100%のシャツ生地で、裏は2重のガーゼになっていますが、このガーゼが口にまとわりついて、ぶっちゃけ不快です。大人気のせいで届いたのが6月後半になってしまっただけで、やはり夏に使うのは無理があります。

とはいえ、シンプルなデザインながら、さりげなく付けられた鎌倉シャツのタグがお洒落なので、秋になって涼しくなってきたら、改めて使ってみたいと思います。


素材:綿100%
洗える?:手洗い可。洗うことで生地が柔らかくなり、顔に馴染むとのこと。
通気性:☆(夏の使用は想定外)
UVカット:なし
ノーズワイヤー:あり
伸縮性:本体は×。耳掛けはゴム。
肌触り:裏地はガーゼで優しい。
着け心地:夏に使うと、ガーゼが口にまとわりついて蒸し暑い。
その他の特徴:お洒落


不織布マスクと同じように、プリーツを広げると、立体的になります。ノーズワイヤーが入っているので、鼻の脇の隙間を抑えられます。


さりげなく付けられた、このタグがお洒落のポイント。アピールできるよう、表側に付いています笑



結論:屋外の炎天下はポリウレタンのマスク。室内作業にはLOOKAのデザインマスク。

夏用のマスクとして何種類かを試した結果、熱中症対策として通気性を重視するならば、最適なのはポリウレタンマスクです。特に、夏の炎天下でマスクを着けて歩き回る必要がある場合は、これ以外は考えられません。

一方、オフィスワークなど、室内での作業が中心となる場合であれば、一番気に入ったのは、ポリエステルとポリウレタンを組み合わせた、LOOKAのデザインマスクです。ポリウレタンだけのマスクと違って、匂いが少ないこと。生地がベタベタと肌にまとわりつくことがなく、肌触りがいいこと。口の前にしっかりと空間ができること。こうした特徴によって、マスクの存在を気にすることなく、一番仕事に集中できました。見た目の良さも、お気に入りのポイントです。


次点としては、BETTE MASKもおすすめです。LOOKAのデザインマスクでは生地が少し厚すぎると感じる方は、同じくポリエステルとポリウレタンの素材で作られた、こちらの方がいいと思います。通気性とフィット感は、LOOKAのデザインマスクよりも勝っています。


ということで、休日などの外出用には、ポリウレタンマスク。平日のオフィスワーク用にはLOOKAのデザインマスクという組み合わせで、夏に挑みたいと思います!

この記事をシェアする
  • B!

▼今週の人気記事

【DIY】切れて困ったプリーツ網戸を、ロール網戸に枠ごと交換してみた

トイレをDIYでタンクレス風に大改造 ~その1 部品作成編~

スピーカーのエッジ交換に挑戦!破れた穴を自分で修理してみた!

覚えておくと安心。街中の無料充電サービスを、新宿高島屋で使ってみた。

【WALKMAN NW-A100シリーズ】SpotifyのダウンロードデータをSDカードに保存する方法

おしぼり人形の作り方

電子レンジの目隠しカバーをDIYで作ってみました