【WALKMAN NW-A100シリーズ】Bluetoothイヤフォン使用時の音量を、細かく調整する方法


発売を心待ちにしていた、ストリーミングWALKMAN NW-A100シリーズが手元に届きました。早速、音質レビュー、といきたいところですが、その前に大きな問題が・・・。Bluetoothで手持ちのイヤフォンに接続したときに、ボリュームの刻みが大きすぎて、音量の微調整ができないのです。

Bluetoothイヤフォン接続時のボリューム調整は、たったの15段階

ストリーミングWALKMAN NW-A100シリーズの購入目的は、Spotifyのダウンロード音源を、毎日の通勤電車で楽しむこと。東京の満員電車での有線接続は他の人に絡まってしまって無理なので、Bluetoothイヤフォンで使用する予定です。

ところが、Bluetoothでイヤフォンに接続すると、Androidの仕様のために、ボリュームのステップが15段階しかないという問題が発覚。有線接続であればWALKMANの独自仕様によって120段階のボリューム調整ができるのに、Bluetoothで接続する場合には、この機能が使えず、たった15段階の調整になってしまうのです。

つまり、もう少し音を大きくしようと思っても希望以上に音が大きくなってしまったり、もう少し音を小さくしたいと思っても、今度は逆に小さくなりすぎてしまったりと、丁度いい音量にすることができないのです。毎日使う上で、これはかなり大きなストレスです。

これはいかん、ということで、Bluetooth接続時でもボリュームを微調整できる方法を調べてみました。



※WALKMAN NW-A100シリーズの「音」設定画面の一番上には「音量」という名前の、ボリュームを120段階で細かく調整できる項目があります。これは、SONYがWALKMANに独自で追加したものです。しかし、これが使えるのはイヤフォンやヘッドフォンを有線で接続した場合のみ。Bluetoothで接続する場合のボリュームは、その下の「メディアの音量」という項目で調整することになります。ところが、この「メディアの音量」のボリュームは、たったの15段階。これがAndroidの基本仕様だそうです。



Precise Volume(+ EQ/Booster)を試してみた

まず試したのは、「Precise Volume(+ EQ/Booster)」というアプリ。本来15段階しかないボリュームのステップを、なんと100段階に増やしてくれるアプリです。



使い方は簡単。アプリを起動して、画面一番上の「Media Volume」のスライダーを動かすだけです。試してみると、なるほど確かに100段階に細かく調整ができます。

しかし、難点はWALKMAN本体側面にあるボリュームボタンと連動しないこと。アプリの画面を開いて調整すれば100段階の調整が可能だけれど、せっかくの物理ボタンで調整できないのでは意味がありません。また、ボリュームもスライダーの動きに合わせての上下はしてくれず、スライダーを動かすを指を放して初めて音量が適用されます。つまり、「これくらいかな?」とスライダーを動かして指を放して音量を確認して、という動作を繰り返してボリュームを調整することになります。満員電車の中でこの操作をするのは、ちょっと無理があります。



また、ボリュームの設定をウィジェットとして保存する機能があるので(無料版では3つまで保存可能)、23%、24%、25%の3つを保存して切り替えてみましたが、どうやら24%と25%は同じ音量に聞こえます。スライダー上は100段階のステップがあるけれど、実際はそこまで細かく調整できないのかもしれません。

ということで、残念ながら僕の希望には合いませんでした。



ExtraVolumeSimple(音量微調整)を試してみた

次に試したのは「ExtraVolumeSimple(音量微調整)」というアプリ。前述したように、Androidのボリュームのステップは15段階に固定されていますが、この15段階とは音の大きさ固定したものではなく、音量0から最大音量までを15段階に区切るという仕組みになっているそうです。このアプリはその仕組を利用して、最大音量を下げることで、15段階の刻みを細かくするという裏技的な方法を取っています。



アプリを開いた画面がこちら。一番上の拡張音量設定の「調整」にチェックを入れてスライダーを左に動かせば「-10」まで、右に動かせば「10」まで最大音量を変更できます。この数字の単位が何なのかは不明ですが、ボリュームのスライダーを左いっぱいの「-10」にすると、最大音量が約半分になるイメージです。約半分になった音量の幅を15段階に区切るため、本来の音量変化の倍の細かさで調整できると思って良いでしょう。本来は0から15まで1ずつ増えた音量が、0から7.5まで0.5ずつ増える感じです。

実際にWALKMAN本体側面のボリュームボタンを押してみると、今までよりも明らかに細かいステップで音量が上下します。最大音量は半分になってしまいますが、そもそも僕はボリュームを半分より上にして聴くことはないので、問題はありません。


また、画面右上のスパナマークのアイコンをタップすると、以下の「表示設定」画面が開きます。

一番上の「通知バー」にチェックを入れると、Androidの通知バーでExtraVolumeSimpleのオン・オフ切り替えができるようになります。



このように、通知バーにExtraVolumeSimpleの簡易設定が出るようになります。「調整切替」をタップすることで、拡張音量設定のオン・オフを切り替えられます。「調整:」のあとに-10から10までの数字が表示されていればオン。「調整:無効」と表示されていたらオフです。これならば、都度アプリを開くことなく、切り替えができて便利です。


ということで、今度こそ希望通りのアプリに出会ったと思ったのですが、実はこちらにも大きな問題がありました。



それは、Spotifyのイコライザーが使えなくなってしまうこと。最初に書いたように、WALKMAN NW-A100シリーズがBluetoothイヤフォンへ出力をする際には、WALKMAN独自の120段階の音量調整が使えなくなってしまいます。しかし、実はそれだけではなくて、音質関係の設定を集めた「音質設定」アプリ内の機能も、すべて無効になってしまうのです。これには「DSEE HX」や「ClearAudio+」といった機能の他に、イコライザも含まれています。僕が使っているBluetoothイヤフォンはRHA MA750 Wirelessですが、WALKMAN NW-A100シリーズとの組み合わせでは高音が若干耳に刺さる感じがするため、高音を少し落としたいのですが、WALKMANのイコライザが使えないので、Spotifyのイコライザで調整しています。



しかし、ExtraVolumeSimpleは音量の微調整にイコライザの機能を使用しているため、他のイコライザとの競合が起こると、予想外の動作を行う可能性があると説明されています。

そうなのです。その説明通り、Spotifyのイコライザがオンになっていると、ExtraVolumeSimpleの拡張音量設定が効かなくなってしまうのです。ExtraVolumeSimpleの拡張音量設定を有効にするためには、Spotifyのイコライザをオフにせざるを得ません。


うーん。音量調整の細かさと、イコライザによる音質の調整は、あちらを立てればこちらが立たずの状態。イコライザによる調整の必要がなくて、音量のステップを細かくしたいだけならExtraVolumeSimpleで何の問題もないのですが、僕の場合はそうはいきません。さて、困ってしまいました。




今のところ解決法は見つからず。今後のアップデートに期待。

ということで、Precise VolumeはWALKMAN本体のボリュームボタンで操作できないという問題があり、ExtraVolumeSimpleではSpotifyのイコライザが使えない問題がありました。とりあえずは音量微調整を優先するために、Spotifyのイコライザは諦めてExtraVolumeSimpleを使ってみますが、一番の希望はWALKMANの120段階のボリュームと音質調整機能がBluetooth出力時にも有効になること。どうせBluetoothで出力する際に圧縮し直されてしまうのだから「DSEE HX」や「ClearAudio+」といった機能は意味がないかもしれませんが、ボリュームの微調整とイコライザだけは是非とも使いたいです。

あー、SONYさん、なんとか頑張ってくれないかなぁ。


(おしまい)


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