日本一のオカルト雑誌「ムー」を、大人の視点で読んでみた結果

written on 2011/7/19 

日本一のオカルト雑誌「ムー」 

突然ですが問題です。国内最長寿、且つ、現在唯一発行され続けているオカルト雑誌と言えば何でしょう?

そう! 答えはもちろん、言わずと知れた「スーパー・ミステリー・マガジン ムー」。男の子なら必ず一度は読んだことがあるであろう、UFOや謎の生物や心霊現象や古代文明を中心に扱うスーパーなオカルト雑誌です!

いやね、中学生の頃すっごく流行ってたんですよ、オカルト。コックリさんはもちろん、誰も住まなくなって崩れ落ちた荒れ寺に心霊写真を撮りに行ったり、恐怖の心霊写真集が大ブームになってみんなで手分けして全巻揃えたりしていたんです。となれば、「ムー」にも手を出すのは当然の成り行き。「こんなのウソウソ」とか言いつつも、内心では「げっ、マジ、ヤバイじゃんコレ」なんて微妙に信じながら読んでいたものです。

そんな怪しげな「ムー」ですが、大人になった今読んだら、はたしてどのくらい信じられるものなのでしょうか? もしかしたらバカバカしいと思いながらも昔のように微妙に信じちゃう可能性もあるんじゃないでしょうか?



大人視点で「ムー」を読んでみよう 

という訳で、今回は40歳の大人視点で「ムー」を読んでみます!
(※なお、紙面写真をそのまま載せることは出来ませんので、想像力で写真を補ってください。)


さて、何はともあれ、先ずは「ムー」を購入せねば! ネットで調べ、最新号の発売日初日に書店へGOだ!

・・・と、気合を入れて駅前の本屋に向かったものの、冷静に考えると中年のおっさんが発売日を心待ちにしていたかのように「ムー」を買うのって、完全にそっち系の人だと思われること間違いなし! ある意味、えっちな本を買うより勇気が必要かもしれません。

でも、仕方ない。ここは勇気を振り絞ってレジに挑みます。ちょっとはノーマルな雰囲気を醸し出そうと「趣味の園芸」も一緒に持って行きましたが、なんか余計に怪しい人物になっていた気がしないでもないですね。


期待に胸をふくらませつつ帰宅! 早速読んでみたいところだけど、「ムー」を読んでいる姿を見て家族が心配するといけないので、全員が寝静まるのを待ちます。

そして待ちに待った午前0時。ついに紙袋から出してご対面!

じゃん!


もうね、この表紙だけで怪しさ、いやいや、ワクワク感が満点!



しかも、今号はなんと豪華に、御魂入り「宝財稲荷神霊布」の付録付き!
この黄色い袋にお札や宝くじを入れておくと金運が急上昇するという素晴らしい付録。この袋の効果もいずれ検証が必要ですね。



さあ、いざオープン! (※ここから先の写真は想像力で補ってください。)
最初の記事は「超常ニュース最前線」。今回の話題は「ピラミッドの隠し部屋に謎の印を発見」「ロシアでミステリーサークル出現」「UMAの報告相次ぐ」「土星に全長5万kmのUFO発見」の4つ。普通の雑誌ではまず見られないオリジナリティ溢れるラインナップです。個人的には5万kmのUFOにトキメキますね。なんてったって地球の直径でさえ約1万3千kmですからね。インデペンデンス・デイもびっくりです。



続く記事は「火星で謎の人工構造物を次々と発見」と「続々と撮影されている、雲にカムフラージュしたUFO写真」。(※想像力で補ってくださいね。)
正直に言うと、このあたりは何を見ても「人工構造物」や「UFO」だと思い込むだけの自己暗示力が必要です。頑張ってください!



中には「ティラノサウルスに羽毛が生えていた!」なんてまともな記事も。(※想像力で、、、以下略)
・・・と思ったら、国立科学博物館の「恐竜博2011」の宣伝記事でした。こんなところでも宣伝活動に勤しんでいるんですね。まぁ、ターゲット層にマッチしてはいそうです。



これは怖い。「迫る富士山大噴火!」。(※モザイクは少しずつ粗くなってきていますよ。想像r(ry )
完全に震災絡みの記事ですね。ちゃんと世の中のトレンドも意識しているようです。いつかは間違いなく噴火するだろうから、心の準備として読んでおいて損はないかな?



来ました! 「FBIからUFO公文書流出!」。(※画面から目を話すとなんとか読めるか!?)
いわゆるロズウェル事件ネタです。何で今頃? と思ったら、FBIが今年の4月にウェブサイトでロズウェル事件に関係すると言われる極秘文書を公開したんですね。ムーだけにどれだけ盛り上げるんだろうと思ったら、事件とは関係ないメモとの結論。極秘文書とはいえ、実は30年以上前から知られていた情報なんだそうです。ちょっと残念。



ついに本命登場! 今号の「ムー」を買ってみようと思った一番の目的がコレ。総力特集 "失われた超古代「アスカ」文明の謎" ! (※頑張れば"アスカ"の文字くらいなら・・・)
ノストラダムスの大予言で一世を風靡した五島勉の著書、「幻の超古代帝国アスカ」をベースとした特集記事です。実は、この本、中学生の時に学年で一番頭の良かった女の子が面白いからと貸してくれて、「すげぇ! これは凄い大発見だよ!」なんて、ごくごく一部で非常に盛り上がった思い出の1冊なのです!

知らない人のために簡単に説明すると、はるか昔の氷河期に「アスカ」って名前の巨大な古代帝国があって、海水面の上昇で水没。ムーやアトランティスといった名前で世界各地に伝説が伝わっている。日本の飛鳥やインドのアスカはかつての超古代帝国の名前を引き継ぎ、アスカとは全く違う荒涼としたナスカは「否定の"N"+アスカ」が名前の由来。 ・・・といったカルト本です。

今回はこの内容に旧日本軍の陰謀なんかも絡めているわけですが、まぁ、あれですね。当時は「すげぇ」なんて感動していたけど、大人になっちゃった今となっては、残念ながらさすがに話に無理があり過ぎ。それでも26年前の本が未だにネタとして通用するんだから、凄いといえば凄いです。


巻末の2色刷り特集はタイトルだけでワクワクしちゃう「オーパーツ図鑑」!
(※これが読めたら想像力養成講座は卒業です。)
・・・なんだけど、巻末まで来て力尽きてしまったのか、かなり無理やり。というか、ほとんど無理やり。「ほらほら、どう見てもこれは飛行機だよね! UFOだよね! 宇宙人だよね! 」って熱弁しているんですが、まぁ、99.9%、そうには見えません。しかし、ここまでのモザイク画像で想像力を大きくレベルアップさせたあなたなら難なく飛行機やUFOや宇宙人に見えるかもしれません。お役に立てて光栄です。



「ムー」は大人でも楽しめるのか 

という訳で、ざっと流し読みしてみましたが、まぁ、あれですね。やっぱり記事をそのまま信じるのはかなり辛いです。あの頃の純粋だった自分には戻れないことを痛感です。小学生の頃からあんまり成長していないと思っていた自分も、ちゃんと大人になっていたんですね。安心しました。

ただし、色々とこじつけを考えて裏付けを調べてそれらしく話をまとめる努力は素晴らしい! よく考えたらマンガや映画の原案を考えるのも同じようなものなのかもしれません。あまり揚げ足取りを考えずに、単純に読み物として楽しむのが40歳の大人の嗜みってものですね。

ちなみに、信じる信じないは別として、何気に一番薄気味悪いのは読者の心霊体験話。深夜0時から読み始めて迎えた丑三つ時。この時間に一人で読むものじゃないね、これ。なんか、すっごく怖いんですけど。。。


(おしまい)
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